訪問看護のオンコールとは、夜間や時間外に、利用者・家族からの電話を受けて対応する当番のことです。眠れない緊張と、翌日への記録・申し送りが重なり、負担の大きい業務です。AIが助けられるのは通話メモの下書き・申し送りの整理・記録漏れの点検といった事務的な部分に限られます。電話に出て状態を確かめ、緊急度を判断し、受診や救急要請を決めるのは看護師の仕事であり、必要に応じて医師の指示を仰ぎます。緊急度の判断(トリアージ)や医療的な指示をAIに任せることはできません。この線引きを守ったうえで、記録と共有の手間を減らす使い方をまとめます。(2026-09-07 時点の情報。制度・統計の出典:厚生労働省「介護・高齢者福祉」)
訪問看護のオンコールとは、夜間や時間外に利用者や家族からの電話を受けて対応する当番のことです。24時間対応の訪問看護において欠かせない体制ですが、対応後の記録や日勤への申し送りが看護師の大きな負担となっています。AIを活用することで、通話メモの下書きや申し送りの整理、記録漏れの点検といった事務作業を効率化できます。ただし、緊急度の判断や医療的な指示はAIに任せず、看護師が行う必要があります。
訪問看護のオンコールとは(負担の実態)
オンコールは、24時間対応の訪問看護で欠かせない体制です。電話は数分で終わることもあれば、緊急訪問につながることもあります。共通するのは、対応した後に必ず記録と申し送りが残ることです。
- 夜間の記録:疲れた状態で、いつ・誰から・どんな相談で・どう対応したかを正確に残す必要がある
- 翌朝の申し送り:日勤へ引き継ぐため、要点を分かりやすく整理し直す手間がかかる
- 抜けの怖さ:記録が薄いと、後から状況が分からなくなり、算定や確認にも響く
「対応そのもの」は減らせませんが、「対応の後に残る事務」は工夫の余地があります。ここがAIの出番です。日々の記録を軽くする発想は介護記録をAIで効率化する方法にも通じます。

AIが助けられること(記録・整理)
AIの役割は、看護師が話した・書いた内容を、読みやすい記録や申し送りの形に整えることです。ゼロから作るのではなく、看護師のメモを土台に整えるのがポイントです。
- 通話メモの下書き:箇条書きや音声の要点を、日時・相談内容・対応・結果の形に整える
- 申し送りの整理:夜間の記録から、日勤が知るべき要点を短くまとめ直す
- 記録漏れの点検:「対応時刻・相談者・主訴・対応・結果・次の予定」など、書くべき項目の抜けを洗い出す
- 表現の統一:人によってばらつく書き方を、事業所の様式に近づける

AIに任せてはいけないこと(判断)
ここが最も大切な線引きです。次のことは、AIに任せてはいけません。
- 緊急度の判断(トリアージ):症状から重症度を見立て、対応の優先度を決めること
- 医療的な指示・助言:受診の要否、救急要請、薬や処置に関する判断
- 電話口での状態評価:声色や状況から利用者の状態を読み取ること
これらは看護師が担い、必要に応じて医師の指示を仰ぐ領域です。AIの出力は一般的な文章生成であり、目の前の利用者の状態を保証するものではありません。「AIが判断した」ことを理由に対応を決めない。この原則を運用ルールに明記しておくことが、安全な活用の前提になります。記録の点検という考え方は訪問看護記録の自己点検をAIで(3視点チェック)もあわせてご覧ください。

運用の設計(入力・確認・個人情報)
安全に使うには、道具より先に運用を決めます。次の3点を最初に固めておきます。
| 決めること | ポイント |
|---|---|
| 誰が入力するか | 対応した看護師が要点を入れる。AIはその整形に使う |
| 誰が確認するか | 整えた記録を人が必ず確認・修正してから確定する |
| 個人情報の扱い | 特定できる情報は避け要点のみ/社内で認めた環境を使う/事業所のルール・ガイドラインに沿う |
個人情報や同意の考え方は、AIを使う前に整理しておくべき土台です。詳しくは介護でAIを使う前の個人情報保護と同意取得で扱います。

記録は請求・監査にも効く
夜間・緊急時の対応は、記録が整っていることが算定や請求、後の確認の前提になります。記録が薄いと、正当な対応であっても請求で困ったり、監査で説明しづらくなったりします。
- 算定の根拠:緊急時訪問などは、いつ・どんな理由で対応したかの記録が根拠になる
- 返戻・査定の予防:記録の抜けは、後の返戻や確認の手間につながりやすい
- 監査への備え:体制と記録がそろっていることが、運営の信頼につながる
記録を軽くしつつ抜けを減らすことは、請求の正確さにも効きます。請求まわりの効率化は訪問看護のレセプト業務をAIで効率化を、経営全体でのAIの位置づけは介護経営OSとはをご覧ください。オンコールの記録は、現場の負担軽減と請求・監査の両方に効く、投資対効果の高い入口です。

よくある質問
オンコールの電話対応そのものをAIに任せられますか?
利用者・家族からの電話に出て状態を判断する部分は、看護師が担います。AIに任せられるのは、通話後のメモの下書きや申し送りの整理、記録漏れの点検といった事務的な部分です。緊急度の判断や医療的な指示をAIに任せることはできません。
AIが緊急度を判断してくれますか?
いいえ。状態の評価や緊急度の判断(トリアージ)、受診・救急要請の判断は、看護師が行い、必要に応じて医師の指示を仰ぎます。AIは判断の代わりにはならず、記録と整理を助ける道具にとどめます。
どんな場面でAIが役立ちますか?
通話後に、話した内容を箇条書きから読みやすいメモに整える、翌朝の申し送りの形に整理する、記録すべき項目の抜けを点検する、といった場面です。夜間の疲れた状態でも記録の質を保ちやすくなります。
利用者の個人情報をAIに入れて大丈夫ですか?
氏名や住所などの個人情報の扱いは、事業所のルールと契約、関連するガイドラインに沿って判断します。個人が特定できる情報を避けて要点だけを扱う、社内で認めた環境を使うなど、事前のルール整備が必要です。
オンコールの記録と請求はつながりますか?
はい。夜間・緊急時の訪問や対応は、記録が整っていることが算定や請求、後の確認の前提になります。記録漏れを減らすことは、請求の正確さや監査への備えにもつながります。
オンコールのAI活用を相談できますか?
はい。介護・医療の現場を運営し、AIを内製してきた立場で、記録・申し送りのどこをAIで軽くできるかをご相談いただけます。緊急度の判断は人が担う前提で設計します。LINE・電話でどうぞ。
当番中の記録が残ると、翌月の当番表を実績で調整できます。詳しくは看護師のシフト作成とオンコール当番の公平配分で解説しています。
- AIが助けるのは通話メモの下書き・申し送りの整理・記録漏れの点検といった事務
- 緊急度の判断(トリアージ)や医療的指示はAIに任せず、看護師が担い医師の指示を仰ぐ
- 入力者・確認者・個人情報の扱いを先に決める。記録の充実は請求・監査にも効く
「オンコールの記録、どこまでAIで軽くできる?」を、無料で診断。
関連会社の介護・医療の現場とともにAIを内製してきた私たちが、御社の業務のどこをAI化できるかをご提案します。30秒の無料AI診断か、LINEでお気軽に。




