免税のオーナーと家賃のインボイスの話とは、インボイス(適格請求書)を出せないオーナーの事業用の物件や駐車場を借りている会社が、払った家賃の消費税をどれだけ差し引けるか(仕入税額控除)の話です。経過措置で差し引ける割合は、令和8年度の税制改正により、2026年10月1日から2028年9月30日までは70%、その後2年は50%、その後1年は30%になり、2031年10月からは0%です(国税庁)。
オーナーの登録の有無と、物件の用途を一覧にするお手伝いをします
課税の賃料(テナント・事業用・駐車場)の部屋の数と、オーナーの登録番号の分かり方を教えてください。
2026年10月は、経過措置の割合が変わった月です。改正の前は「2026年10月から50%」とされていたため、古い説明のまま案内しているところもあります。テナントから「来月から家賃の扱いは変わるのか」と聞かれたときに、正しく答えられるように整理します。
関係するのは、課税の賃料だけ
- 住宅の家賃:消費税がかからない(非課税)ので、インボイスの話は関係しません
- 店舗・事務所の家賃、駐車場代:消費税がかかる(課税)ので、借りている会社がインボイスを受け取れるかが関係します(家賃の消費税)
- 借りている会社が、簡易課税や免税:差し引く計算の仕方が違うため、影響は会社によって違います。借りている会社の税理士に確かめてもらいます

差し引ける割合の移り変わり
インボイスを出せない相手(免税事業者など)からの仕入れでも、経過措置として、消費税の一部を差し引くことができます。
| 課税仕入れの時期 | 差し引ける割合 |
|---|---|
| 2023年10月1日〜2026年9月30日 | 80% |
| 2026年10月1日〜2028年9月30日 | 70% |
| 2028年10月1日〜2030年9月30日 | 50% |
| 2030年10月1日〜2031年9月30日 | 30% |
| 2031年10月1日〜 | 0%(差し引けない) |
経過措置を使うには、決められた事項が書かれた請求書などと、経過措置を使ったことを書いた帳簿を保存しておく必要があります。どの割合になるかは、課税仕入れを行った時期で決まります。9月分・10月分の家賃が、どちらの割合になるかは、契約の中身によって変わることがあるため、国税庁のQ&Aで確かめてください。また、同じ免税事業者からの課税仕入れが1年で1億円を超える部分には、この経過措置を使えなくなりました(2026年10月1日以後に始まる課税期間から)。
50%ではなく70%になった
改正の前は、2026年10月から3年間は50%とされていました。令和8年度の税制改正で、期間が2年延び、割合も70%・50%・30%の3段階に変わりました。テナントへの案内やオーナーへの説明で「10月から50%」と書いた資料があれば、直しておきます。
管理会社がしておくこと
- オーナーごとに、登録番号の有無(適格請求書発行事業者かどうか)を台帳に記録する
- 課税の賃料の部屋(店舗・事務所・駐車場)に、どのオーナーの物件かを分かるようにする
- 免税のオーナーの物件を借りている会社から聞かれたら、「割合は国税庁の表のとおり。会社ごとの影響は、そちらの税理士さまへ」と伝える。家賃の値下げなどの交渉は、オーナーの判断として扱う
- 管理会社がオーナーに代わってインボイスを出す方法(媒介者交付特例)は、オーナーと管理会社の両方が登録していて、オーナーが登録していることを前もって管理会社に知らせているなどの条件で使えます。使うかは、オーナー・税理士と決める(管理料とインボイス)
OWNER LINK の台帳では、オーナーの課税事業者かどうか・登録番号と、部屋・区画ごとの用途(住居・事業用・駐車場など)を持てます。送金明細は、この税区分で行を分けて作ります(2026年11月時点)。税の扱いは、貴社とオーナーの税理士さまとご確認ください。
よくある質問
免税のオーナーの物件を借りているテナントは、家賃の消費税を全く差し引けないのですか?
いいえ。経過措置で、2026年10月1日から2028年9月30日までの課税仕入れは70%を差し引けます。その後は50%、30%と下がり、2031年10月からは差し引けなくなります。
住宅の家賃にもインボイスは関係しますか?
住宅の家賃は消費税がかからないので、関係しません。関係するのは、店舗・事務所・駐車場など、消費税がかかる賃料です。
管理会社が自分の登録番号で、オーナーの家賃のインボイスを出せますか?
管理会社の番号だけで、登録していないオーナーの家賃のインボイスを出すことはできません。オーナーと管理会社の両方が登録しているなどの条件を満たせば、媒介者交付特例で管理会社が出す方法があります。管理料など管理会社自身の請求は、管理会社の登録番号で出します。
出典:国税庁「令和8年度税制改正特集(インボイス制度)」https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/invoice-review/index.htm / 国税庁 インボイスQ&A「令和8年10月1日前後の取引に係る免税事業者等からの仕入れに係る経過措置の適用」https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/pdf/qa/113-3.pdf / 財務省「令和8年度税制改正の大綱」https://www.mof.go.jp/tax_policy/tax_reform/outline/fy2026/08taikou_04.htm(2026年11月1日に確認)
- 関係するのは、店舗・事務所・駐車場など課税の賃料だけ
- 2026年10月から2年は70%、その後50%・30%、2031年10月から0%
- オーナーの登録番号と部屋の用途を台帳に持ち、聞かれたら税理士へつなぐ
税区分ごとの送金明細を、画面でお見せします
架空のデータの画面でご案内します。オーナーさまや入居者さまの情報が入った資料は送らないでください。


