特別訪問看護指示書とは、急性増悪などで一時的に頻回(週4日以上)の訪問看護が必要だと主治医が認めたときに交付する指示書で、有効期間は診療の日から14日間です。気管カニューレを使っている方と、真皮を超える褥瘡の状態にある方には月2回まで交付できます(1回の有効期間は14日間で、2回分で28日間になります)。期間中に頻回に訪問するときは、「一時的に頻回に訪問が必要な理由」を訪問看護記録書に書きます。当社は関連会社の訪問看護で、指示書の期間を利用者ごとに表示し、記録のたびに書類を探さない形にしています。
指示書を写真で入れると、利用者に「特指示中」の印
NURSE PARTNERは、特別訪問看護指示書や診療情報提供書を写真・スクショで読み取り、利用者に「特指示中」「提供書あり」の印を付けます。印は確認カードやSOAPの下書きの画面にも出ます。原本の画像は公開されない場所に保存します。
特別訪問看護指示書の期間中かどうかで、訪問の回数の考え方も、記録に書くべきことも変わります。それなのに、期間の確認は書類を開くたびの手作業になりがちです。この記事では、期間の数え方と期間中の記録、当社が指示書の期間を見える形にしたやり方をまとめます。
特別訪問看護指示書の期間の数え方
厚生労働省の改定資料(令和8年度・訪問看護ステーション向け)では、次のように整理されています。
| 項目 | 中身 |
|---|---|
| 交付の目的 | 急性増悪などで一時的に頻回の訪問看護が必要なとき |
| 有効期間 | 14日間 |
| 起算日 | 診療の日(交付した日ではない) |
| 月2回交付できる方 | 気管カニューレを使用している状態の方・真皮を超える褥瘡の状態の方(2回分で28日間) |
間違えやすいのは起算日です。指示書が事業所に届いた日や、書類に書かれた交付の日ではなく、主治医が診療した日から数えます。当社では、指示書の様式にある診療日の欄を見て期間を決めています。

期間中の記録に書くこと
留意事項の通知(保発0305第19号)では、特別訪問看護指示書が交付された利用者への訪問について、病状などを十分に把握し、一時的に頻回に訪問が必要な理由を記録書に記載すること、計画書の作成や訪問の実施で主治医と連携を密にすることが求められています。
当社の点検では、期間中の記録で次の点を見ています。
- 頻回に訪問している理由(どんな状態の変化があり、なぜ毎日のように訪問が要るのか)が記録から読めるか。
- 指示書の内容(たとえば褥瘡の処置や観察)に沿った観察と実施が書かれているか。
- 同じ日に2回以上訪問している場合、2回目の時刻と内容が分かるか。
頻回訪問の理由は、毎回同じ文の写しになりやすい所です。その日の状態を書く考え方は「漫然・画一的」と言われない訪問看護記録で書いています。
記録のたびに書類を探すと何が起きるか
当社が点検を始めた当初、指示書の期間は、点検する人がそのつど書類を開いて確かめていました。すると、同じ利用者の記録を見るたびに同じ書類を探すことになり、点検にも、看護師が直すときにも時間がかかります。
また、期間の終わりを見落とすと、期間が過ぎたあとの記録に「特指の理由がない」という指摘を出してしまうおそれがあります。逆に、期間中なのに理由の記載がない記録を見逃すこともあります。どちらも、期間を記録と同じ画面で見られないことが原因でした。

期間を「印」で見せる
そこで、指示書を写真やスクリーンショットで取り込んで読み取り、利用者に「特指示中」の印を付ける形にしました。印は、看護師が見る確認カードにも、SOAPの下書きの画面にも出ます。

カードの足す文は、前の記録を消さず、追記の日付と記載者を入れて、その日の事実だけを足す形です。観察していないことを書き足すのではなく、実際に観察した内容を書きます。看護師も、SOAPの画面から書類を入れられるようにしました。訪問先で受け取った書類を、その場で取り込めるためです。
名前が合わない書類は、だれが確かめるか
書類を読み取ると、書類の名前と利用者の登録の名前が合わないことがあります。漢字の違いや、まれに別の方の書類が混ざっている場合です。当社は、読み取った名前と利用者が合わないときは看護師に判断させず、主任に知らせる決まりにしています。取り違えは記録そのものを傷つけるためです。
原本の画像は公開されない場所に保存し、だれが見たかの記録を残しています。書類が届かない間の扱いは介護事務の「待ちフォルダ」の使い方に書きました。
点滴の指示書と、そのほかの区分
在宅患者訪問点滴注射指示書の有効期間は7日以内です。特別訪問看護指示書とは別の書類なので、期間も別に管理します。また、厚生労働大臣が定める疾病等(いわゆる別表第7)や状態等(別表第8)に当たる方は、特別訪問看護指示書によらずに週4日以上の訪問ができる区分です(通常の訪問看護指示書は必要です)。頻回の訪問の根拠が「特指」なのか「別表」なのかを、利用者ごとに分けておくと、点検の指摘がぶれません。真皮を超える褥瘡の記録は真皮を越える褥瘡の特別管理加算|週1回・7項目の記録で詳しく書いています。
よくある質問
特別訪問看護指示書の有効期間は、いつから数えますか?
主治医が診療した日から数えて14日間です。指示書が届いた日や交付の日ではありません。気管カニューレを使用している方と真皮を超える褥瘡の状態の方は月2回まで交付でき、2回分で28日間になります。
特別訪問看護指示書の期間中、記録に何を書けばよいですか?
通知では、病状などを十分に把握し、一時的に頻回に訪問が必要な理由を記録書に記載することが求められています。当社はこのほか、指示書の内容に沿った観察と実施、同じ日に2回以上訪問したときの2回目の時刻と内容を点検しています。
指示書の期間を、記録の画面で確かめる方法はありますか?
当社は指示書を写真で取り込んで読み取り、利用者に「特指示中」の印を付けています。印は看護師の確認カードとSOAPの下書きの画面に出るため、記録のたびに書類を探す必要がなくなりました。
読み取った指示書の名前が利用者と合わないときは?
看護師に判断させず、主任に知らせます。漢字の違いなのか、別の方の書類なのかを、利用者の番号などで確かめてからそろえます。似ている名前を同じ人として扱わない決まりです。
別表第7・第8に当たる方も、特別訪問看護指示書が必要ですか?
別表第7の疾病等や別表第8の状態等に当たる方は、その区分で週4日以上の訪問ができます(通常の訪問看護指示書は必要です)。特別訪問看護指示書は、急性増悪などで一時的に頻回の訪問が必要になったときの指示書です。頻回の根拠がどちらなのかを利用者ごとに分けておくと、点検がぶれません。(2026-10-14 時点の情報。出典:厚生労働省保険局医療課「令和8年度診療報酬改定について【訪問看護ステーション向け】」p.32・近畿厚生局「訪問看護記録書等の『記録』に関する規定について」)
- 特別訪問看護指示書の有効期間は診療の日から14日間。気管カニューレ・真皮を超える褥瘡の方は月2回交付でき、2回分で28日間。
- 期間中は「一時的に頻回に訪問が必要な理由」を記録書に書く。指示書の内容に沿った観察と、同じ日の2回目の時刻・内容も見る。
- 期間は書類を探して確かめるのではなく、利用者の「特指示中」の印で記録と同じ画面に出す。名前が合わない書類は主任がそろえる。
指示書の期間の確認を軽くしたい方へ
NURSE PARTNERの画面をお見せしながら、書類の読み取りと「特指示中」の印、確認カードの流れをご案内します。利用者さんの名前や記録の中身は送らないでください。


