管理会社の離職は、苦情の対応を一人で抱えること、月末・月初や繁忙期の残業、担当者しか分からない仕事が重なると起きやすくなります。防ぐには、苦情を会社で受ける形にし、記録を1か所に残し、仕事をだれでも引き継げる手順にそろえることです。辞めた人の仕事を残った人がかぶる悪い流れを、仕組みで止めます。
管理会社は、入居者・オーナー・業者の間に立つ仕事で、苦情を受けることも多い仕事です。小さな会社では一人が辞めると、残った人の負担が一気に増え、次の人も辞めやすくなります。この記事は、苦情と仕事の形から離職を防ぐ進め方をまとめます。
負担の偏りを確かめる項目
- 同じ入居者からの電話を、いつも同じ人が受けている
- 月末・月初に、決まった人だけ帰りが遅い
- 休みの日にも、担当者の携帯に連絡が来る
- 「その件は〇〇さんしか分からない」が増えている
これらは、退職の意思や健康の状態を判定するものではありません。特定の人に苦情や休日の連絡が集まっていないかを見て、本人が困っている仕事と、引き継げる仕事を聞きます。
なお、精神障害の労災認定の基準では、顧客や取引先などから著しい迷惑行為を受けたことが、心理的な負荷になる出来事に含まれています(2023年9月の改正)。
出典:厚生労働省「心理的負荷による精神障害の労災認定基準を改正しました」https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_34888.html

苦情を「会社で受ける」形にする
| 今の形 | 変える形 |
|---|---|
| 担当者の携帯に直接かかる | 会社の番号・会社の公式LINEで受ける。担当者の個人の連絡先は渡さない |
| 受けた人が最後まで対応する | 同じ話が続いたら上司に代わる。返事は会社として出す |
| 記録は担当者の手帳 | 日時・相手・中身・返事を、決まった場所に残す |
| 夜も休日も出る | 急ぎとそれ以外を分け、急ぎ以外は翌営業日に返す |
2026年10月1日から、カスハラを防ぐ措置は事業主の義務です。方針と相談の窓口の決め方は管理会社のカスハラ対策にまとめています。
担当者しか分からない仕事をなくす
- 台帳を1つにする:物件・部屋・入居者・オーナー・契約を1か所に(Excelからシステムへ移す手順)
- 書類を物件と部屋にひもづけて保管する:契約書・重要事項説明書・修繕の記録
- 毎月の手順を紙1枚に:入金の確認・送金明細・報告書の順番
- 入居者とのやり取りを残す:だれが受けても続きが分かるように

毎月の短い面談
月に1回、10分でよいので一人ずつ話を聞きます。聞くことは3つで十分です。
- 今月いちばん大変だった連絡は何か
- 一人で抱えている仕事はないか
- 来月、休みを取りたい日はあるか
ストレスチェックは、本人が自分の状態に気づき、相談しやすくする手がかりになります(ストレスチェックの準備)。
OWNER LINK でいま使えるのは、ログイン、オーナー・物件・部屋・入居者の台帳、書類の保管、会社の追加です。入金消込(通帳の読み取りを含む)・送金明細・公式LINEとAI・退去・オーナーレポートは開発中で、順に公開します。相談では、いま使える機能と開発中の機能を分けてご案内します。
よくある質問
苦情の多い入居者は、ずっと同じ担当者が受けるべきですか?
同じ人に固定すると、その人の負担が大きくなります。記録を共有したうえで、同じ話が続くときは上司に代わり、会社として返事をします。
担当者の携帯電話の番号を入居者に教えてもよいですか?
おすすめしません。夜や休みの日にも連絡が来やすくなります。会社の番号や会社の公式LINEで受け、急ぎの連絡の流れを決めておきます。
小さな会社で、まず何から始めればよいですか?
苦情の記録を1か所に残すことと、同じ話が続いたら上司に代わる決まりからです。そのあと、台帳と毎月の手順をそろえます。
- 見直したいのは、苦情・残業・担当者しか分からない仕事の偏り
- 苦情は会社の番号・会社のLINEで受け、同じ話が続いたら上司に代わる
- 台帳と記録を1か所にし、月1回10分の面談で負担を聞く
だれでも引き継げる管理の形を、ご一緒に考えます
架空のデータの画面でご案内します。社員さま・入居者さま・オーナーさまの情報が入った資料は送らないでください。

