管理会社の採用では、宅建士などの資格を持つ人だけを探すと、地方の小さな会社は人が集まりにくくなります。仕事を「資格が要る仕事」と「手順どおりに進める仕事」に分け、後者は未経験の事務員を育てると、採れる人の幅が広がります。求人には、仕事の中身・残業の時期・苦情を受けるときの体制を、具体的に書きます。
「宅建士の募集を出しても応募がない」「事務員が入ってもすぐ辞める」。仲介をしながら管理もしている地方の会社から、よく聞く悩みです。この記事は、仕事の分け方と求人の書き方、未経験の人の育て方をまとめます。
資格が要る仕事と、そうでない仕事
| 区分 | 仕事の例 |
|---|---|
| 宅建士が要る | 重要事項の説明・重要事項説明書と契約書面への記名。宅建業の事務所には、業務に従事する人5人に1人以上の専任の宅建士を置く |
| 業務管理者が要る(賃貸住宅管理業の登録業者) | 営業所ごとに1人以上置く。管理受託契約の説明などを管理・監督する |
| 手順どおりに進められる | 台帳の入力、入金の確認、送金明細の作成、書類の保管、入居者からの連絡の受付と記録、業者への手配の連絡 |
管理の仕事の多くは、手順が決まっていれば未経験の人でも進められます。資格を持つ人には、資格が要る仕事と判断に集中してもらいます。登録の決まりは賃貸住宅管理業法の登録と小さな会社の備えにまとめています。

求人に書くこと
- 1日の仕事の流れ:入金の確認・電話の受付・書類の整理など、実際にすること
- 忙しい時期:月末・月初と1〜4月。残業がどれくらいあるかを正直に
- 苦情を受けるときの体制:一人で対応させない・上司に代わる決まりがあるか(カスハラ対策)
- 育て方:最初の3か月で何を覚えるか、だれが教えるか
- 資格の取得の支援:宅建士の受験の費用や勉強の時間を出すか
求人では、職業安定法で示すことが決まっている労働条件(業務の内容、就業の場所とその変更の範囲、時間外労働の有無、賃金など。固定残業代を使うなら、基本給・時間数と金額・超えた分を払うこと)を正確に書きます。そのうえで、忙しい時期と、苦情を一人で受けない体制を具体的に書きます。面接の場所や連絡の手段の決まりも、先に決めておきます。
未経験の事務員の育成計画の例(最初の3か月)
| 時期 | 覚えること |
|---|---|
| 1か月目 | 台帳の見方(物件・部屋・入居者・オーナー)と、電話の受け方・記録の残し方 |
| 2か月目 | 入金の確認と集金名簿(入金消込を楽にする方法)、振込名義が違うときの確かめ方 |
| 3か月目 | 送金明細を作り(送金明細の作り方)、責任者の確認を受けながら月末・月初の流れを経験する |
独り立ちの時期は、担当する仕事と習熟の度合いで判断します。手順書には、作業の順番だけでなく、確かめる人と、迷ったときの相談先も書きます。
辞めずに続けてもらうために
- 苦情の電話を一人で受け続けない決まりを作る
- 月末・月初の残業を、手順をそろえて減らす(残業を減らす進め方)
- 担当者しか分からない仕事を作らない(台帳と記録を1か所に)
- ストレスチェックや面談で、本人が話しやすい場をつくる(ストレスチェックの準備)
OWNER LINK でいま使えるのは、ログイン、オーナー・物件・部屋・入居者の台帳、書類の保管、会社の追加です。入金消込(通帳の読み取りを含む)・送金明細・公式LINEとAI・退去・オーナーレポートは開発中で、順に公開します。相談では、いま使える機能と開発中の機能を分けてご案内します。
よくある質問
宅建士がいないと、管理の仕事はできませんか?
宅建業の重要事項の説明などには宅建士が要ります。一方で、台帳の入力・入金の確認・送金明細などは、資格がなくても手順どおりに進められます。賃貸住宅管理業の登録業者は、営業所ごとに業務管理者を置きます。
未経験の人は、どれくらいで一人で仕事を回せますか?
担当する仕事と習熟の度合いで変わります。この記事の3か月は計画の例です。お金に関わる仕事は、独り立ちしたあとも責任者が確かめる形にします。
求人で、残業や苦情のことを書くと応募が減りませんか?
書かずに入ってもらうと、入ってから辞める原因になりやすくなります。忙しい時期と、苦情を一人で受けない体制を合わせて書くと、安心して応募してもらえます。
- 仕事を「資格が要る仕事」と「手順どおりに進める仕事」に分ける
- 求人には、仕事の流れ・忙しい時期・苦情を受けるときの体制を書く
- 未経験の事務員は、台帳→入金→送金明細の順に覚える計画の例を作り、責任者が確かめる
だれでも進められる手順づくりを、ご一緒に考えます
架空のデータの画面でご案内します。入居者さまやオーナーさまの情報が入った資料は送らないでください。


